稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
問い合わせ先 wata8tayu@gmail.com

能登半島地震マイノリティー支援百年芸能祭

能登半島地震での在日韓国人の被災状況を調査するために、「こぎつねの森の家」の辛淑玉(シン・スゴ)氏は2月に現地入りされました。百年芸能祭関西実行委員会では、この活動を支援するための、浪速区大国町社会福祉法人「ピースクラブ」のご厚意により、完全投げ銭制の百年芸能祭を開催させていただきました。十万円を超える義援金をいただきましたことに、深く感謝申しあげます。

最初に、辛淑玉氏に現地調査の報告をしていただきました。大変大きな地震災害であるのに、政府等の救済対応がおざなりであることや、社会的マイノリティーが、ないがしろにされ、ますます生活に窮していることがうかがえました。この百年芸能祭が少しでも、役に立てればと祈るばかりであります。

 さて、今回の芸能祭は、またまた新らたな賛同者が、集まりました。まずは、最近、お近づきになった「たけ楽団」の岳(たけ)ちゃんと一二三礼さんのユニットで、「桟敷の詩人」の歌から、特におじいちゃんの「終わらない歌」がぐっときましたので、紹介しておきます。

終わらない歌(桟敷の詩人) - YouTube

二番手は、われら、百年芸能デラックスバンドです。ピヨピヨ団のメンバーがだんだん増えてきて、ピヨピヨ団(7名)アカリトバリ(2名)+横ちん(1名)の10名になってデラックス(?)と呼ぶようになりましたが、今回はなんと、待望のサックスをつけていただきました。Sing Masa氏です。これで計11名。いやあ、サックスはいいねえ!ああ、忘れちゃいけない、辛淑玉氏もピヨピヨダンサーズの仲間であった。合計で12名。

No Human No Cry - YouTube

そして、今回、初めてお逢いしたのが、「宮城(ナーグシク)善光(ヨシミツ)」氏、

超かっこええねえ。しびれたわ。「琉球には雪は、必要ないよ。人殺しの軍事基地はいらないよ」と歌う「沖縄に降る雪」。あそこは「琉球」だよ、日本ではないよ。

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最後に、沖縄民謡からアリランまで、会場の皆さんと躍りまくったから、本当に「奉一切有為法躍供養也」になりました。本当にありがとうございました。

 

百年芸能祭が次々に増殖 次の次は「態変」だ!

2月に東京でご一緒した大熊ワタル氏から、4月に関西に行くので、何かできないか?という話があり、やろうやろうと場所探しをしているうちに、メタモルホールが候補に挙がり、今度は、金滿里氏が、大熊ワタル氏に「ウサギのダンス」をリクエストに出すという急展開。突発的に、粘菌的に、過激な春の祭典になりそうです。4月26日は平日金曜日ですが、仕事帰りのいひとときを、共に過ごしましょう。

 

その前に、なんと、南風楽天がありました。すげえ・・・・

 

反骨と抵抗の百年芸能祭 in 東京仙川

東京公演の初日は、「被災物-モノ語りは増殖する」(かたばみ書房)刊行記念イベントが行われました。この「本」(ほん)は、まさに、我々が足で紡いできたモノ語りである。しかしそれは、あるひとつの断面にすぎないが、そこから、また新しいモノ語りが始まることを、期待というよりも、必然的に、生まれるだろうという確信の元に、まとめられた「本」(もと)であると、改めて感心させられた。そうして、このイベントでまた、新しくモノを語る人が、出現した。今後、この本を手にした方は、読むだけでなく、「各自、応答セヨ」。応答しなければいられないようになっているのだから。そうである。応答の仕方もまた、みんなそれぞれ自由である。是非、是非。

https://monogatari-workshop.jimdosite.com/

https://katabamishobo.com/

二日目は、百年芸能祭である。だんだん、百年芸能祭が毎月のペースになってきてるのではないだろうか・・・日本各地に粘菌的に増殖するのは勿論いいことだが・・・今年は、いそがしいぞよ。

 さて、今回は、若手の「繭&零」による「百年の予祝のひびき」が、斬新だった。もう、おじいさんには手の出ない、コンピュータを駆使しての音作りである。でも、それは、おもったよりアナログで、実際に水を手ですくったり、回したりし、水の音を表現したり、ベニヤ板が、心臓の鼓動を発したり、岩や石のつぶやきが、本当に石をおとして聞こえてくる。それは、曼荼羅を音にするように仏教音楽が生まれたのとまったく同じだと感じた。

次は、昨年来お世話になった、「さとさとみ」さん。新曲「1.1 ~能登へ~」を歌っていただきました。東日本大震災の被災者として、亡くなった娘さんが、いつも肩越しに、一緒に歌っていると、感じます。

次は、ナマステ楽団だったのですが、タブラ奏者のディネーシュ・ディオンディー氏が高熱でダウン。急遽、お客さんできていたダンサーを動員、ピヨピヨ団もバックを担当というわけで、なせが「狂犬ダンサーズ」に・・・

われらピヨピヨ団は、パレスチナ連帯の歌「バラ色の歌~Amen~」(姜信子作詞 深田純子作曲)、能登地震の歌、新曲「くらやみに歌う」(深田純子作詞作曲)などを披露。

ちなみに、開幕の鎮魂チンドンを少し変更して、新バージョンに。「パレスチナ殉教者名簿転読」で鎮魂供養を行いました。

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さて、おおとりは、「ジンタらムータ」、大熊ワタル氏、こぐれみわぞう氏、近藤達郎氏の三人ユニット。反骨・抵抗・戦いの歌を歌い続けていらっしゃる。「不屈の民」「平和に生きる権利」等のおなじみの曲を、生でじっくり聴くことができました。大変力強いものを感じました。これを、糧にわれらも、老いを吹き飛ばしてがんばらねばと・・・思う次第・・・

ラストは、頼まれもしないアンコールで、「復興節」と「平和に生きる権利」のそれぞれバージョン・・つまり、これも「モノ語り」の増殖・・・で歌いました。

ほんとに、百年芸能祭の粘菌的増殖が、始まっているんだなあと感じました。これがあと99年、続いて行きます。

今回の東京公演企画にあたっては、かたばみ書房の小尾氏、ツォモリリ文庫様に大変お世話になりました。この場を借りて、深く御礼申しあげます。

 

次回、百年芸能祭は3月17日、大阪ピースクラブにて!

 

2024年百年芸能祭第1回目

昨年の百年芸能祭の正確な数は不明ですが、把握できただけでも50回以上は「百年芸能祭」を掲げた企画が開催されたようです。今年の百年芸能祭第一号は、大阪生野の聖和教会での「ちまたライブ」参加でした。イスラエルによるパレスチナ大虐殺に抗議して、新しく作られた「わたしのバラ色の歌」は、パレスチナの詩を姜信子が訳し、深田純子が作曲した、ピヨピヨ団オリジナル曲です。

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2024年甲辰激震 百年芸能祭はつづく

2024年きのえたつ。関東大震災101年目が能登半島大震災で始まりました。亡くなった方々の冥福をお祈り申しあげるとともに、いまだに行方不明の多くの方々の一秒でも速い救出を願うばかりです。又、追い打ちを掛けるような、羽田での事故も震災関連で誠に残念なことです。

再び、地震津波の惨状にただおろおろするばかりですが、この国の指導者の救助活動への不熱心さ、原発の脆弱さなど、国民を軽んずる態度が丸見えです。そして、危機をあおって、自分達の金儲けに繋げよう暗躍しています。

こういう時が、危ないと思います。災害で、都合の悪いことは隠されるに決まっています。自分達の都合のいい取り決めを、国民が知らないうちに通してしまうようなことを平気でやるでしょう。復興という名の金儲けがまた、堂々とまかり通る。

しかし、百年芸能祭はこれから百年続けなければなりません。

なにがあっても、そう誓ったのですから。

晦日の融通念仏のように、それぞれの声を発する。

そして、その一声が、それぞれの参加者(主客一体)の数だけかけ算される。そうやって粘菌のようにはびこっていけば、いつかは「変わる」。

とってつけたような「国家」という空虚な幻想(金子文子尋問調書より)が、

いつか、朽ち果ててはがれ落ちるだろう。

バビロンシステムフォーリンダウン!

2024年 2月24日 25日 

東京仙川ツォモリリ文庫で、

百年芸能祭(「被災物」刊行記念)開催

問い合わせ・申し込みは、かたばみ書房まで

  info@katabamishobo.com

もしくは、百年芸能祭関西実行委員会へ

MAIL: 100year100prayer@gmail.com

お詫び:志賀理恵子氏との対談は、急遽、リアスアーク美術館館長山内宏泰氏との対談に変更となりました。(但しネットです)宜しくご理解を賜りたく存じます。

 

ストップ ジェノサイド 大晦日融通念仏

クリスマスの頃に、パレスチナの戦争犠牲者が二万人を越えたと聞いて、耳を疑った。有らざるべきコトが起きている。このとき、二万回念仏をしようと決意した。

六字念仏百回は約三分。二万回は約十時間。これぐらいのことは、しないではいられないと思った。念仏の効力云々よりも、態度表明こそが重要である。

 その後、協力者がでてきたので、賛同者も参加していただいて、融通念仏にしようということになった。その方が、輪が広がるし、負担も減るわけだが、現代的にネット開催となった。

 しかし、大晦日になって、犠牲者は更に増えて、三万人を越えたと聞いて、言葉を失った。二万念仏じゃ足りない。そこで、

 12月31日 午後2時から 般若心経の写経。午後4時から6時までの間に、ひとりで千回念仏を四回。四千念仏を勤め。

 午後8時から、リハーサルをかねて、ピヨピヨ団5名で千回念仏を一回。融通五千回を勤める。ここまでで、九千回を達成。

 本番の午後9時から、けせらんパサラン深田純子氏によるパレスチナの歌(姜信子作詞)を歌っていただき、融通念仏を始めた。参加者は、ネット以外も含めて34名。

30分で一千回を念仏して、融通34000回、合計四万三千回を勤めることができました。

パレスチナウクライナだけでなく世界中の紛争地帯での犠牲者の冥福を祈ると共に、イスラエル戦争犯罪を糾弾し、ジェノサイド撲滅への祈りを込めたいと思います。

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ストップジェノサイド融通念仏四万三千遍参加者(順不同)

横江邦彦 伴戸千雅子 横江晋吾

納屋衣美 荻野陽太

呉屋淳子 向井大策

坂上香  岩井路加

屋敷妙子 屋敷天音

木村理恵

田口佐智子

豊島由香

平井梨恵

秋野光代

石原美和子

小尾章子

市川喜一郎

市川幸平

乾真裕子

しんやんじゃ

奥村あき

バーチ美和

李和静

佐藤里愛

石田光枝

社納葉子

太田テジョン 深田純子

滝沢厚子 畑章夫

姜信子 渡部八太夫

以上34名







 

 

 

 

2023年さようなら百年芸能祭

関東大震災100年忌の締めくくりが、東京の千歳烏山だったことは、朝鮮人虐殺の記憶をまた、百年先に届ける為に、適所であったと思う。その烏山神社の「椎の木」に届けよとばかりの怒濤のライブ。尊敬すべき中川五郎氏のいわゆる関東大震災三部作と再び共に過ごせたことを、今回の百年芸能祭を企画してくれた小林まい氏に、深く感謝いたします。

 さて、前半は、「旅するカタリ」の担当。もうおなじみになった「標準語行進曲」でスタート。つい、教師癖で号令をかけたくなる。まあ、それはおいておいて、今回は新曲を三つもデビューさせることになった。

 ひとつは、関東大震災のどさくくさにまぎれて逮捕された「金子文子

金子文子と朴烈(パクヨル)』という映画にもなった。初めは、金子文子の半生を祭文で語ろうと思い獄中手記「何が私をこうさせたか」(岩波書店)読んでいたが、どこもかしこも、あまりにも悲惨で、唸って終わってしまった。その後、出会ったのは、市ヶ谷刑務所での「尋問調書」だった。1924年5月14日の金子文子の調書は、とても二十歳そこそこでしゃべれるようなことではない。小学校にもろくろく通わせてもらえなくて、苦学に苦学を重ねたからこその叫びに聞こえる。

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東北の詩人「木村迪夫」氏の詩「祖母のうた」からの抜き書きで、語ってみた。そのおばあさんは、ご詠歌が得意だったので、木村は、ご詠歌の節で歌ったのを聞いたとある。私は、どちらかと言えば、瞽女唄をイメージして、最初は三味線で瞽女唄風につけてみた。しかし、どうもおさまりが良くない。もっと素朴にしたい、というか、炉端で藁を叩きながら歌うようにしたいと思い、久しぶりに「簓」を出してみた。

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三つ目は、姜信子作の「新しい世界にようこそ」である。これは、実は、昨年亡くなった森崎和江氏リスペクトの追悼文なのである。しかし、原稿を見た瞬間に目に飛び込んで来たのは、「わおおおおお」であった。おお、叫ぶのか、それじゃあ

だろ!あながちずれてないかも

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そのほか、苦海浄土から「九龍権現さま」を聞いていただきました。ありがとうございました。

さて、後半は、中川五郎さんです。以下の映像でお楽しみください。

1923年 福田村の虐殺 中川五郎 - YouTube

真新しい名刺 中川五郎 - YouTube

トーキング烏山神社ブルース 中川五郎 - YouTube

 

エンディングは、百年芸能祭恒例のNo Human No Cry

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今は戦前では無く、もう戦時中です。

みなさん良いお年を御迎えください。

どころじゃないです。

来年も、声で、闘いましょう。