「旅するカタリ 越境する声のチカラ」と題し、「日韓の語り芸を聴く、感じる、言葉を交わす」という会が行われました。恵泉女学園大学の学園祭「恵風光彩」の華やかなムードの中で、シンポジウム会場だけが、なにやら、不穏な雰囲気です。
瞽女唄のレパートリーの中でも、段ものの祭文松坂は説経祭文との関連性が強いが、特に山椒太夫は、文句もほぼ同じである。
説経祭文:渡部八太夫 「信徳丸一代記 継母呪いの段」
3段分を20分にまとめた短縮版の初演でした。写真は何をやっているかというと、呪いの釘を打ったら、血潮が吹いたという場面。たんたんと歌う瞽女唄とは正反対の外連(ケレン)。
パンソリ:安聖民(アン・ソンミン) 趙倫子(チョウ・リュンジャ)(鼓手)
「沈清歌(シムチョンガ)開眼の場」
主人公が親孝行娘の沈清(シム・チョン)。クライマックスの開眼の場面は、何回聴いても、凄いパワーをいただくのですが、その前の場面、「ペンドギネ」という名前の女に騙されるシム・チョンの父、盲目のシム・ハッキュが身につまされる。
元恵泉女学園大学客員教授 姜信子による発題「旅するカタリ 越境する声のチカラ」
総合司会の笹尾先生、パネルディスカッション司会の佐谷先生、コメンテーターの瀧口先生、大変お世話になりました。