稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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また蘇ってしまった説経祭文 in 国立ビブリオ

真夏の暑い夜を震撼とさせようと思っていましたのに、急に秋めいてしまって、拍子抜けでしたが、早い夏は、やはり早く終わるもんだと、少し安心しました。

さて、昨年に引き続き、説経祭文の実験的企みはまた、国立のギャラリービブリオにお世話になりました。

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江戸時代の私。山伏祭文の実証であります。この祭文がたりのいかがわしさを、受け継ぎたいものです。

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信徳丸一代記は、若太夫系の台本も残っていますが、正本が見当たらず、写本しかありません。もし、どこかに正本がありましたら、教えてください。今回の台本の床を詳しく書きますと、以下のようなクロスオーバーです。

底本は、日本庶民生活史料集成第17巻に掲載されている「新潟県上越市(高田)市川信次所蔵 薩摩若太夫正本写本」これは、つまり瞽女さん関係の所にあった写本ということです。それに、会場でお話した、新潟県新発田市教育委員会発行の「阿賀北瞽女瞽女唄集」を参考にしています。ですから、説経祭文から瞽女さんのところに伝わって、また私が、逆輸入して祭文に仕立てたということになります。それもまた、およそ150年の間のことでしょう。

継母の呪い釘

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異例(癩病)となる信徳丸 (以上、作画:渡部萌)

これから、始まる説経祭文女シリーズの先駆けとなりました。

さて、明治150年。桃太郎というのは暗示的ですが、尻つぼみのこの物語の結末は、実は、これでよかったのだと、やってみてようやく納得しました。日本はこのままでは危ないぞ。ぼかーんだ。

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今回は、嵐山光三郎先生もご来場いただき、打ち上げにも残っていただきました。様々なご指導をいただき、恐悦至極でありました。励みになります。

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さて次回は、さらに混迷の度合いを深めるか・・・

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乞うご期待。