稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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新しいカタリの場 in 奈良

奈良での活動拠点は、奈良市「富雄」という所です。寝起きができるように新たな「千年文庫」の整備に行ってきました。ただしまだ、本たちは、八王子に鎮座しております。本格的な引っ越しは夏頃になりそうです。今回は、生駒、大阪、奈良とネットワークを広げることにも力を入れてきました。奈良での新しいカタリの場を、快く提供していただけたのは「まめすず・ちちろ」というカフェです。昨年11月に慌ただしく訪問したのがきっかけでしたが、石牟礼道子さんの一周忌の祈りの場を持つことができたのは、なによりも幸いなことだったと思います。ありがとうございました。駆けつけていただいた皆々様、今後とも宜しくお願いいたします。

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花を奉る

石牟礼さんの詩で、石牟礼さんにご降臨いたただく。

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西南役伝説より「六道御前」

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苦海浄土より「ふゆじどん」(新作)

今年は、年明けから、石牟礼作品に、矢継ぎ早に節付けをしてきましたが、「ふゆじどん」(熊本方言:ものぐさな人)は、その中でも最新作です。この日の追悼の為に書いたわけではありませんでしたが、結果的には、よい追悼になった気がします。それというのも、苦海浄土の「神々の村」の神々は、「胎生水俣病」の方々をそう呼んでいるのだろうと思うし、実は、「ふゆじどん」=「杢太郎少年」=「神様」なのだと思うからです。写真は、「ばっちょ笠」と「にぎりめし」です。ひとりのふゆじどんは、背中のにぎりめしを自分で取ろうとせず、誰かが来るのを待っています。もうひとりのふゆじどんは、笠のあごひもを自分で結ばないで、結んでくれる人に逢うまで笠を落とさないように苦労して歩きます。このふたりが出会って、お互いに天の助けとなるという話し。つまり、その「ふゆじどん」が互いに神様なのだと石牟礼さんが言っておられるわけです。まあ、そう考えれば、皆お互いに「神様」になるわけです。ありがたや、ありがたや。