稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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河原坊

宮沢賢治が続きます。だんだん面白くなってきました。春と修羅第二集の三七四「河原坊」は、そのまんま山伏の話です。残念ながら、早池峰山に登ったことがありませんが、かなり厳しい山であることは間違いないようです。その上、現在、この河原坊ルートは崩壊して登れないとの情報もあるほどです。賢治が登った当時はまだ「河原坊」は残っていたのでしょうか・・・?

さて、それにしても、なんで明け方の河原坊を賢治は彷徨っていたのでしょうか。一晩中歩き回った末のようにも思えます。それは、あの世を探している姿のようです。山はイコール墓ですから。とし子を探しに行ったのかもしれません。そうでなくとも、月明かりで山を歩くのは、それだけでも痺れるような清浄感があります。

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