稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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野生が目覚める 説経祭文の夜 犬たちのまつり

在京最後のビブリオ公演でした。ゲストはやはりこれから渡印する狂犬末森英機氏、日本に住まいなすインドのタブラ奏者の打犬ディネーシュ氏。道案内は妄犬姜信子です。私だけ、紛れ込んだ猪ということになりました。実は、昨年戌年の企画がここまで流れてしまったのですが、とにかく実現できてよかったです。ちょっとしたお別れ会的雰囲気が漂います。

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第一部 説経祭文 小栗判官照手姫 鬼鹿毛曲馬の段

どうせ、説経祭文は元来泣き物なんだから、笑えるような演目はないなと諦めていたら、道案内人が、「笑えるようにかえればいいじゃん」という。姜信子が補綴した「鬼鹿毛曲馬の段」。判官が、鬼鹿毛じゃなくて、猫鹿毛だねえと言うところで、どっと笑いがきました。説経祭文で素直に笑っていただいたのは、ひょっとすると百年ぶりくらいのことかもしれないと、本当に思う。

第二部 犬たちのまつり

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まあ、詳しくは、この本を手にとってご覧ください。三味線、ギター、タブラの中で姜信子が寄稿文を朗読。タブラの不思議は、三味線だろうとギターと、多分なんであろうと、余さず包み込んでしまう仏の手のような包容力でしょう。

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最後に乱入のGI猪が突然「腰まで泥まみれ祭文バージョン」を歌い始める。先月、大阪は鶴橋のとあるお店で初めてお会いした中川五郎さんに、ぶしつけながら、「腰まで泥まみれ」をコピーさせていただきたいとお願いをしたところ快諾をいただいていた。そして今日、中川五郎さんがいらしてくれるということなで、お礼にお聴きいただいたとう次第。ミリタリーな上着は前日に古着やで、ミリタリーな帽子は直前にダイソー仕入れる。本当に楽しい夜でした。次回は、なんと11月24日(日)です。今度は奈良からの遠征になるんだ。

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