稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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モノガタルラダ(金滿里)/物語る声(八太夫)

金滿里さんと直接に知り合ったのは今年の2月のことだ。下北沢の「スズナリ」で初めて生の舞台を観た。「ウリ・オモニ」という自伝的作品だった。とにかく、びっくりした。ある種の舞踏を観たとき以来のなんともいえない魂の揺さぶられを感じたからだ。金滿里さんは「劇団態変」を主幸されている。一言で言えば、身体障害者の身体表現を追求する劇団だ。

taihen.o.oo7.jp

その下北沢公演のゲストが姜信子で、しかも公演後に金滿里さんと姜信子の対談が計画されていて、その対談は、情報誌「IMAJU イマージュ」の2019春VOL.73にクロスオーバー談義として掲載された。この対談に私も同行していた訳だが、そこで、ぽろりと、いつか私の浄瑠璃で踊ってくださいと言ったのが、事の始まりである。

夏に奈良に引っ越したので、話が加速して、年内にひとつやってみようということになった。10月に初めて劇団態変のアトリエである「メタモルホール」(東淀川)にお邪魔して、何ができるかを互いに探る稽古をした。アトリエでの稽古が時間切れとなり、なんとお宅にまでお邪魔して、さらに何曲かやり、とうとう、夕食までいただくという次第と相成る。

その初めてのセッションはかなりハードだったと思う。お互いにガチンコのぶつかり合いで、こっちも涙がぽろぽろでたが、滿里さんも汗と涙とよだれでビショビショになった。おお、こんなことが有り得るんだと、さらに感動。

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さて、その作品はというと

石牟礼道子苦海浄土 ゆき女きき書き」

宮沢賢治「虔十公園林」

などなど・・・うまく踊れる曲もあり、うまくいかない曲もありしましたが

結局どれか一曲ではなくて、なるべくたくさんやりましょうということになって、

なんと、一日4公演という前代未聞なことになりました。

これは、やっぱり態変なことです。

2019年12月15日(日)には、なにか、天変地異がおこるかもしれません。

 

最終的に決まった演目は、以下の通り

 

第1回目 11:00~ 説経祭文 「葛の葉子別れ」 (これは古典のまま)

第2回目 14:00~ 石牟礼じょろり 「ゆき女きき書き」

第3回目 16:30~ 宮沢賢治 「虔十公園林」

第4回目 19:00~ いのちの音曲集 谺雄二「いまなぜライなのか」

                    金時鐘「うたまたひとつ」

                    石牟礼道子「花を奉る」

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一回でも二回でも三回でも全部でも、どれとどれでも、お好み次第です。JR東淀川駅すぐのメタモルホールでお待ちしております。

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今週、また稽古があります。稽古といっても、なにか一つに収斂していくようなものでなく、毎回、世界を創り上げる作業の稽古というか、多分、当日はまた全然別の世界ができなければなりません。それは、本番には、皆さんがいるからです。一緒に世界を創りましょう。オンリーワンの世界を。

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