稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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旅するカタリ in 西荻窪 忘日舎

おっとろしいコロナの巣窟「東京」では、行き交う人々がみんなコロナ大王に見えます。が、です。我が守護神の牛頭天王ももともとは強力な疫病神でありますから、これからは、コロナも天王として祀らなければなりません。それにしても、「コロナ」というのは太陽のプラズマ放射でありますから、ひょっとして、「コロナ」は結局、大日如来の権現か?などと考えたりして・・・つまり、近代国家と資本主義に怒った大日如来が、コロナを放射して人間を滅ぼすわけです。さらに、「コロナ」はラテン語の「冠」ですから、「大日冠天王」と書いて「ころな天王」と読むのがいいでしょう。むう、牛頭もコロナも、どっちにしろ頭部なのが面白い。

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そうして、西荻窪の忘日舎にたどり着いた。こっちも命がけで東京に出かけるわけだが、この三密の空間に来る人々も命がけだ。そこまでもしても「カタリ」たい。「カタリ」を聴きたい。これは終わってからの感想ですが、「語り物」はネット配信では無理。なぜなら、「場」がなければ成立しないから。どっか、野外でやればという意見もありましたが、その「場」が「忘日舎」であることは、この「カタリ」を成立させるのに、おそらく不可欠な条件だと思います。その「場」が異様なことになりました。

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太夫の前に設置された「シールド」は、結界と化し、まるで、真言密教護摩壇を設えたがごとし。最初は意味ねえとか言っていたが、いやいやとんでもない。大日冠(コロナ)天王のおかげで、一層気迫がこもりましたぜ。

 さて、これから、しばらく「旅するカタリ」は、「石牟礼じょろり」の世界を語って参ります。国家は、常に「おわり」にしようとし、「なかったこと」にしようとするけれど、そうはいかない。今回は、5月に水俣に行ったことの報告をして、忘日舎前回で語った「起ちなはれ」から「乙女塚」へとつなげまして、先天性の水俣病患者について語ることにしたのでした。「苦海浄土第1部苦海浄土第5章地の魚」より「草の親」。上の写真の背景は「乙女塚」です。

 

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後半は、「苦海浄土第3部天の魚第4章花非人」より「花非人(はなかんじん)」を語らせていただきました。

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今年流れてしまった「乙女塚慰霊祭」を、来年2021年3月14日(日)に、現地、水俣「乙女塚」で開催することを決めました。相思社の永野三智さんに協力していただき、沖縄から「母子像」の制作者である金城実さんにもお越し願います。ご覧の皆様も是非ご参加をご予定ください。すべて自費参加ですが、相思社に安く宿泊できます。参加のご案内等は、また改めていたします。