稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
問い合わせ先 wata8tayu@gmail.com

新しい「かたりもの」の世界を探して

「かたる」為に、書かれた文言があるかと思えば、「かたり」たいのだけど、「かたれる」様に書き直さなければならない文言もあります。ここに、「かたる」為に書かれたわけではないのに、読んだ瞬間から、「かたり」たくなる文言があります。石牟礼道子氏の「水はみどろの宮」。

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      石牟礼道子 作・山福朱実 画
     『水はみどろの宮』挿絵原画展
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長く絶版だった石牟礼道子さんの『水はみどろの宮』が
山福朱実の挿画を加えた新装版として、福音館文庫から
出版されました。その刊行を慶ぶ原画展を開催します。

期 間:2016年5月10日(火)~22日(日)/16(月)休
    火〜土 11:30〜23:00/日 11:30〜18:00

催 し:『はじまり一座』歌い語りの世界
  日時:5月21日(土) 午後7時開演
  料金:1Drink付 前売 3.000円/当日3.500円
  出演:渡部八太夫(三味線 語り)+姜信子(座付作者)
     末森樹(ギター)+山福朱実(歌 朗読)

会 場:Space&Cafe ポレポレ坐
    164-0003 東中野4-4-1 ポレポレ坐ビル1F
問合せ&予約:ポレポレタイムス社 03-3227-14054

 

以下のリンクもご覧下さい。

山福朱実☆べむべろ通信

お知らせ / ポレポレ坐

 

 

2016年新春 八太夫会は<かたりもの 八太夫会>と名をあらためます。

ご挨拶

 

皆さん、こんにちは。渡部八太夫です。

 

私は東京多摩地区の農村歌舞伎を出発点に、義太夫長唄、説経祭文、文弥節(古浄瑠璃)と修業を重ね、独自の語りと三味線の道を切り拓いてきました。 

 

八王子戸吹に2009年に説経稽古所として看板を掲げ、次いで2011年に三味線教室薩摩会を立ち上げ、2013年に13代目薩摩若太夫名跡の返上に伴い、薩摩会を八太夫会と改めました。

 

このたび、2016年 丙申の年を、佳きはじまりのときとして、あらためてみずからの来し方を見つめなおし、説経稽古所としてはじまった当会の看板を新たに掲げ直すことと致しました。

 

時は移ろえども、志はつねに<語り>とともにありました。

その思いも新たに、<八太夫会>は、<かたりもの 八太夫会>と名を改めます。

 

<かたりもの>に三味線は大変重要な要素です。今までどおり、語り物と三味線を稽古する三味線教室に力を注いでまいります。

<かたりもの>の世界をより学ぶために、稽古場に各種資料・書籍を収めた千年文庫を併設します。また、ネット上に<web千年文庫>も開設いたしました。

 

稽古場は、時には「語りの場」となり、多くの方々と、語る楽しみ・聴く喜びを分かち合うこととなりましょう。

 

わたくし、渡部八太夫は、今の世の、険しい語りの道をゆくものたちと、声を行き交わしていきたいと願っています。

 

人と神と、夢とうつつと、生と死と、あちらとこちらの「あわい」の場所で、太古の言問う草や木や石や水や風のように、野に生きるモノたちのように、地べたをさすらう者たちのように、

生きとし生けるものたちの、声なき声の物語を、渡部八太夫は語ってまいります。

 

何卒よろしくお願い申し上げま す。

Web 千年文庫 NEW 「説経祭文の部屋」開設

 既設の「説経正本」の部屋も少しずつ、アップしていますが、何しろ長大な物語ばかりで、不明な箇所が盛り沢山ですから、なかなか進みません。気長にお付き合い下さい。

 そんな中、仕事の都合上、新たに「説経祭文」の部屋を増設いたしました。テキストがあまり出回っていないので、「説経正本」よりも希少価値があるかもしれません。

 以下のリンクからご覧下さい。

「Web 千年文庫 説経祭文の部屋」

 

ART+EAT 満員御礼のあやかしの夜 

二週間の猿八祭り。折り返しのイベントは、真冬の怪談話二題。季節はずれではありましたが、大勢の皆様にご来場いただき誠にありがとうございました。

第一部「耳なし芳一

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第二部「対談」

浪曲玉川奈々福さんにご足労いただいて、説経祭文や浪花節の共通性について話しました。未経験ゾーンでしたので、まとまりもなくしゃべってしまいまして、申し訳ありませんでした。

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第三部「件」(初演)

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内田百閒原作 姜信子脚色 

原画 屋敷妙子 幻灯構成 姜信子

作曲 渡部八太夫

演奏 弾き語り 渡部八太夫

   太鼓   平塚基央

   効果音  姜信子

さて、来週は、いよいよ、新潟から、猿八座の本隊がやって来ます。乞うご期待。 

 

 

web千年文庫 新着情報 角田川

馬喰町ARTーEAT公演1月22日、23日の両日とも、猿八座は「角田川」を演じます。まさに隅田川のほとりですから、又と無い機会です。木母寺の梅若塚にもお参りできそうです。

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木母寺梅若塚(H25年3月撮影)

さて、説経角田川(全六段)の内、今回、猿八座が演じるのは、四段目の「御台様道行き」の場面からです。但し、長い道行きですので、かなり端折ります。五段目は、ご当地、角田川の辺りの場面です。梅若塚で大念仏を唱える人々の声が聞こえてきます。全文は、

http://wata8tayu.jimdo.com/new-角田川/

をご覧下さい。

新年 お弾き初め

 

 八太夫会恒例の弾き初め会が開催されました。途中から、おきゃくさんも来ていただけたので、狭い稽古場が、満員御礼に。新年早々に賑やかなことは、なによりも有り難い事です。

 今年は、浄瑠璃系が更に充実しました。

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まずは、集合写真

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文弥節:山椒太夫(鳴子引きの段)、崎村良子弾き語り

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説経祭文:信徳丸一代記(継母呪いの段)、太夫:中村八月、三味線:八太夫

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長唄老松 三味線:石橋迪子 唄:八太夫

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長唄:小鍛治 三味線:姜八景 唄:八太夫

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説経祭文:東海道中膝栗毛(赤坂並木の段)、太夫:野口令 三味線:八太夫

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今様祭文:件 八太夫弾き語り 絵:屋敷妙子 構成:姜八景

16日の本番に備えての予行演習でした。

 さて、今年も、それぞれの「かたり」や「三味線」を追求いたしましょう。

Web千年文庫 新着情報  百合若大臣

 

説経正本の部屋

熊野之御本地(ごすいでん)・松浦長者(小夜姫)

につづいて、

説経正本「百合若大臣」をアップしました。

http://wata8tayu.jimdo.com/new-百合若大臣/

読み直してみると、間違いや新たな発見が沢山ありました。

特に、「幸若舞」のテキストが残っている場合は、

それを参照するのが近道です。

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昨年、実地踏査をした玄界島。絶海の孤島というわけでは無く、百合若程の剛の者なら、泳いで帰れるのではないかと・・・思ったりして。

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小鷹神社内の扁額:百合若大臣

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上:緑丸を祀る小鷹神社 下:緑丸

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