2022-01-01から1年間の記事一覧
さて、二年かけた説経祭文三庄太夫全十五段を終えて、ぼおおおっとしている毎日ですが、最終回でそろった、お地蔵さんの散華5枚「南無・地・蔵・菩・薩」セットを額に納めましたというお便りをいただきました。ますます、ご利益があることでしょう。 それで…
類い希なる「山椒太夫」の通し狂言。 実は、これが二回目です。全く因果な話ですが、一回目は、2017年に猿八座で、人形浄瑠璃として説経山椒太夫全6段の通し狂言に取り組みました。これも延々と一日がかりの代物で、おいそれとは、できません。多分二度…
昨年7月からスタートした説経祭文「三庄太夫」は、コロナの影響をうけつつも、1年以上の長期に渡って、語り続けてきました。まあ、なんであれ、大阪の周というところで、説経祭文という変な芸がまだ語られているということ自体が大事と思ってやってきまし…
カフェ周は、北御堂津村別院の近くである。このお寺で、先日から「笹の墓標展」が開催されていて、この日が最終日であったので、公演前にのぞくことにした。そこで見たものは・・・ 北海道朱鞠内(しゅまりない)での戦時中の雨龍ダム建設で犠牲になった強制…
仙台宮城を中心として、特異な浄瑠璃が存在した。奥浄瑠璃もしくは御国浄瑠璃というう。記録によれば、説経ネタ、古浄瑠璃系のネタと多岐に渡っているけれど、特に驚かされるのは、「田村三代記」という独自の演目である。 その物語のあらすじは、鈴木幸龍口…
15回連続公演もいよいよラス前です。ひとつの作品を、一年以上続けるというのは、勿論始めてのことです。本来、飽きやすい性格なので、よくも続いたものだと、感心しますが、これも毎回来ていただく皆様方のおかげと感謝申しあげます。 さて、先回は佐渡島…
百年芸能祭関西実行委員会がこぞって参上いたします。
台風11号の風雲急を告げる中、神聖なる八丁岩の祭場に、芸能ゲリラ「ピヨピヨ団」が現れ、鎮魂の祈りを捧げました。ピヨピヨ団は、生駒大権現の力をお借りして、三界萬霊の供養を、するのでした。南無頓証菩提。祈りの巡礼は終わらない。 youtu.be youtu.be
2022年9月。2023年の関東大震災100年忌に向けて、権力、近代国家に対する、ゲリラ的芸能テロを強化するのが、「百年芸能祭」である。しかし、契機はそうであっても、なにも関東大震災で虐殺された朝鮮人の方々を供養するだけではない。この日本…
大阪深江橋スペ-スふうらで8月11日から10日間開催された、阪田清子展が終わりましたが、その「舟」の記憶は、おそらく消えることがないと思います。そして、その「舟」から鳴動する無数の声を、集め、増幅し、拡声する装置が私だったと思います。そし…
ケセランぱさらん音曲パラダイスショ-の太田てじょんさんと、ふかじゅんさんの、手作り楽器シリーズは、大人でも面白い。先回は、手作りチンドンの巻に始めて参加。今年は、なんと、「サクソフォン」だというので、興味津々出かけた。 とにかく感心するのは…
金時鐘作長篇詩集「新潟」に触発されて造り出されたアート作品、阪田清子作「ゆきかよう舟」、なんとも奇妙な作品である。この作品は、8月21日(日)まで、大阪深江橋の「スペースふうら」で観ることができる。 はじめ、詩集のテキストの上に塩の結晶を置…
いよいよ、長丁場の三庄太夫も一年かけて終盤に辿り着きました。生き別れた母親との対面の場所は、佐渡島「親子対面」とも「鳴子ひき」とも言われる有名な段がこれです。 「安寿、恋しや、ホーヤレホー」はここから出ています。 さて、酷暑並びに、コロナ全…
説経祭文三庄太夫の連続公演13回目。今回からは、厨子王転じて、出世をとげた梅津小太郎有俊(うめづこたろうありとし)が主人公として大団円に向かいます。いわば、あと3回分は、後始末というわけです。国司としてまず、佐渡に着任です。佐渡島に売られた…
7月23日から25日の三日間、水俣で、「百年芸能祭」の第一歩が記されました。 さて、「百年芸能祭」とは? 「百年芸能祭」とは 関東大震災百周年を迎える2023年9月をめざして、 日本の各地で大小さまざまに繰り広げられる「鎮魂」と「予祝」の芸能祭です…
暑い毎日の次は豪雨。なんらかの天災が懸念されるような夏になりました。最早、異常が正常なのかもしれません。さて、「説経」は、虐げられた人々の声です。太夫の耳にはそれが、いつも聞こえています。「説経」でないものであっても、その声を感じます。そ…
とんでもない夏になりました。雨が欲しい。夕立でも降って欲しい。このままでは干ばつになるのでは???また、野菜がねあがるのか???となにかと心配な今年の夏ですが、三庄太夫第12段は、いよいよ厨子王の出世が叶うという目出たい場面です。このめで…
とうとう、ここまで来たかあ!というこの日。実は、この段は、早くから絵解きとして作って、公演してきた段でした。2016年の初演以来、6年間で8回も演じています。その上、初の大阪公演、2017年8月4日、大阪西成KAMAPUB たんぷーりでの演目でも…
6月ですね。いきなり暑かったり、局部的に不安定な天候ですが、説経祭文を聴きに来ていただければ、それだけで功徳がありますよ。第11回は、6月19日(日)午後2時から、淀屋橋「周」あまねにお越し下さい。 さて、国分寺のお聖様の活躍は、九段目から…
4月にお届けする予定だった十段目。ひと月ずれましたが、実は、最初の計画からは三ヶ月も遅れたことになります。そもそも、開始が二ヶ月遅れました。すべて、コロナ様のお陰であります。開始の遅れは緊急事態宣言の為でしたが、今回は、自分たちが罹患する…
説経祭文三庄太夫は3月までに9回目まで終えましたが、残念ながら、出演者のコロナ罹患のために、4月11日の10回目を延期させていただきました。ご迷惑おかけいたしましたことをお詫び申しあげます。 さて、期せずして中入りがあったということで、5月…
取り急ぎ、お知らせいたします。 説経祭文三庄太夫第10回4月11日開催予定は、延期させていただきます。 とうとう、コロナを取り込みました。 喉の痛みから始まって、熱は八度二分が最高。熱が下がっても更に喉の痛みが続きます。ワクチンは、もう、期限…
4月は、説経祭文三庄太夫の第10段目。8段目で安寿が殺されて、9段目からは厨子王丸の逃避行となり逃げ込みましたが逃げ込み、お聖様に匿われますが、三庄太夫一族郎党が追ってきます。国分寺に逃げ込んだとにらんだ一行は、寺中を探し回りましたが、ど…
すっかり春ですね。あたたかくなり、ほっとしていますが、花粉が気になる季節でもあり、一難去ってまた一難。そして、若干衰え気味の新型コロナではありますが、最近、段々と身近の人々にも難が及び、本日のお客様は3名という次第。ゼロでなくと本当に良か…
今、リアスアーク美術館の「被災物」との対話は、深江橋「ふうら」から、新町アートギャラリーRegaloに移動して開催しております。 本日3月11日は、東日本大震災の11年忌の供養として、「被災物」とその増殖した物語の前で、エビス舞を奉納し、念…
先回の2月には、残念ながら、安寿姫が、三郎の火責めで亡くなりました。1月の第七回から、この物語の時間は全然進んでおりません。ずっと1月16日のままです。この日は、藪入りの日であり、閻魔大王の縁日ということになっていて、この二つのことが七段…
大阪にまたひとつ、「旅するカタリ」の憩いの場ができたというかんじ。そこは、 Regalo Gallery & Theater というらしいが、イサオビルと呼ぶ。牛頭天王について語り合いたいという申し出は、余り正常でない証拠だ。 明治政府の廃仏毀釈によって、滅ぼされ…
おお、八回目かあ。よくも毎月続けてこれたなあと、内容より、回数に感動している。しかし、まだまだ、続けなくてはなりません。しかし、悲しいことに、今夜はとうとう安寿姫が拷問によって殺されてしまいました。そして、解説も「拷問」の解説と、だんだん…
youtu.be 大阪深江橋ギャラリーふうらにて、2月13日(日)より2月26日(土)まで、 開館はお昼の12時から夕方の六時までです。 関連イベント2月19日(土)14:00から、モノがたり増殖ワークショップです。 monogatari-workshop.jimdosite.com
大阪市西区本町にある「Regalo Gallery & Theater」で行われている「青空週末図書館」の 岡本マサヒロ氏に「牛頭天王島渡祭文」の企画を立てていただきました。平安時代に疫病に苦しんだ人々が頼った最強の疫病神「牛頭天王」。にっくき明治政府に破壊された…