古来、日本人は、自然の脅威に対して、これを駆逐しようとかやっつけようとかはしなかった。むしろ、歓待してご機嫌を取って、帰っていただく、という方針だっただろう。疫病もしかり。供物を供えて芸能を演じて楽しませて帰っていただく。「異人」(まれびと)を排除してはいけない。「蘇民将来」はそうして「牛頭天王」すなわち厄神を歓待したので、後々栄えるとこになる。蘇民将来の子孫でありたいものだ。
というわけで、「音」(芸能)をもって異人を呼び出し、宴をもって歓待した。これが「スペースふうら」での「語りの宇宙」シリーズ第1回でありました。
次回は、7月25日(土)同じく「スペースふうら」にて午後3時から。「宮沢賢治」です。
また、5月1日予定だった「周」での第1回目は、7月29日(水)午後7時からに延期となっています。こちらは、ゲストが牧瀬茜さんです。