まさに、粘菌のように、その菌糸を無限に伸ばし続ける、その伸びた先が、また中心になって、新しい祭が生まれる。関東大震災101年目の今年は、勿論、いつでもどこでも百年芸能祭が執り行われているのだけれど、関西地区の9月強化月間に、毎週関連する活動に参加できたことは、奇跡的だとすら思う。
9月1日 第二回百年大芸能祭 いのちの祀り その1 語り編 イサオビル
旅するカタリ 「京城1923」with ケセランぱさらん
9月15日 「白い椿 赤い椿-八百比丘尼」 ミートハウス
ヤンジャ ジェリーゴードン 旅するカタリ 豊島由香
9月16日 阪田清子展 「思い出せない言葉」ワークショップ
金時鐘作「クレメンタインの歌」朗読(部分)
9月23日 石川県珠洲市訪問 サンニョモンさん話他 ピヨピヨ団
そして、
9月29日 第二回百年大芸能祭 いのちの祀り その2 躍り編
これは、参加というよりも、スタッフとしての準備にてんやわんやであった。昨年の第1回が大変だったので、もっと楽にやるはずが、かえって大変なことに・・・。というのは、場所は、いくのパークということで確定していたのだが、昨年は中でやったのを、グラウンドに場所替えしたことで、大変よい祭の雰囲気をつくることはできたが、
広くなったぶん、仕事も増えたのだった。やってみないとわからない。そのうえ、ちょっと欲張りすぎた豪華ゲスト陣!時間もきつきつ、朝8時からリハを初めて、周辺住民から怒られる。まあ、何事も経験だあ。ごめんなさい!それにしても、だんだん、力仕事とかだめだねえ。机・椅子を外に出すって、会議では簡単に言ってたけども・・・もう、疲れきって自分の歌の番になってもスイッチは全然入らなかった。
ともかくも、躍れ!まずは、チンドン予祝からスタート。おめでとうございます!
アイヌのウコウクで場開き
初っぱなから、桟敷の詩人こと、タケちゃんが、ガツンとパンチ
ナーグシクさんで沖縄爆発
バラッドショットのロックが炸裂!いつ聞いても生きがいい!ほれぼれする声
そうして、とうとう踊りだしちゃったね。江州音頭デレレンズ。
今年の百年デラックスバンドは、まつだくばくさんが参加、ヒューマン、ピーマン。
踊る「まれびと」と「つくもがみ」が降臨
「まれびと」は客人であり、異人である、であったならば、最も大切にもてなさなければならない。そして、「つくもがみ」は、ゴミくずであり、不要な者であり、不具者であり、役に立たない最も位の高い「神」である。即ち、どちらも「夷」の権現である。
七尾旅人氏は、自分の生い立ちから話し始め、自殺した在日미화(ミファ)のことを語った。この人の、その、ふふふ-という鼻歌は、天から聞こえてくる、お経に書いて有る、「音楽聞こえ」なのだなあとつくづく思った。そして沖縄の話をしてくれた。「泣かないで、蒼い魚がそこに 泣かないで、あした、又ね」七尾旅人の曲は、歌というより、「語り」だな。まず、言葉が先にある。生で聴けてよかった。やっぱ違うもんだなあ。
昨年のウポポは真っ暗の中でやったが、今年は、まだ光が残る中。百年大芸能祭躍り編の総まとめは、やはりウポポだね。総躍りで閉幕
さて、というわけで、いろいろ課題はあるけれど、第二回の百年大芸能祭のメインイベントが事故無く終わる事ができたのも、実は、牛頭天王のお陰なのだ。
七尾旅人氏の仕込み時間40分の間は、要するに休憩時間なのだが、この時間にあるとをするために、この半年、相当の時間を費やして準備したことが、実は、それなのだ。
私は、これまで、フラッシュモブは別として、舞台設定のある場所以外で、芸をしたことがない。本来、説経は大道芸なのに・・・大道というにはほど遠いが、祭の境内ぐらいの環境で、「語り」をやってみた。「大荒神秘密神呪経」「般若心経」「俊徳丸」
琵琶というのは、三味線とは、全く別のものだった。この声だけで、どこまでできるか?
何故、牛頭天王なのかは、聴けばわかる。