稽古場:ゆやんたん文庫 奈良市敷島町
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2023年9月2日 百年大芸能祭開催

「いのちはびこる」粘菌的増殖が一段と活況を帯びた。そんな一日だった。

朝、七時には奈良を出発。なにがあるか分からないから余裕をもって出かけたが、8時には「いくのパーク」に着いてしまう。プログラムに無いあることをどうしてもしなければならないので、気が急いていたのだが、余裕たっぷり。それというのは、中庭に祭壇を仮設して、「カミ降ろし」ならびに「百年供養」を行うことだった。山伏的には、どうしてもそれだけは、しておかないとならない。

2023.9.2 イクパ朝法要 - YouTube

猪飼野の土地神さん、主役の恵比寿さんと、勧請して、今度は供養であるが、これは、なにも「関東大震災」に限ったことではない。我々百年芸能祭の存在意義は、近代国家の犠牲者達を弔うことである。それはまた、人間だけにかぎらない。「奉一切有為法躍供養也」(いっさいういほうおどりくようたてまつるなり)それが、これから先の百年のあり方を決めるからである。

 

図書室内の開会の様子。最初のプログラムはピヨピヨ団団長による詩の朗読。左側の四阿の中には、祭壇を設置し、屋敷妙子の立体作品「記憶の森」が展示された。

午前中は、図書室で、劇団ENの朗読劇「証言集」、伴戸千雅子・ヤンジャ・ゴードンらによる身体表現「百年の発音」が行われたが、準備などなどであわただしく落ち着いて鑑賞することはできなかった。

昼休みをはさんで、会場は大変な状況に・・・・来場想定数100名を遙かに超えて、もう延べ入場者数は180名を越えている。実は、入場の恵比寿ワッペンは、100枚しか用意しておらず、予備は20枚たらず。集まっても、仲間内ぐらいかねえ・・・が大方の予想だったが・・・どうしたわけか?どこで聞きつけてきたのか?・・・保育園らしき園児たちまでも沢山やってきた。なんと、最終の延べ来場者数は約230名。こんなに粘菌があつまるなんて、ビックリ仰天。

第二部は、多目的室が会場である。

プログラムは以下の通り。公開できる映像は、ユーチューブでご覧ください。もう、説明のしようも必要もない。はびこる粘菌たちの増殖ぶりを御覧ください。

百年大芸能祭 浄瑠璃「鴨居」 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 ウコウク 20230902 - YouTube

ナマステ楽団+牧瀬茜 (※横断幕に絵を描いていただきました。ありがとうございました。)

百年大芸能祭 福田佳明 八重山民謡 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 廣石雅信 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 松田くばく 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 豊島由香 正信偈 20230902170327 - YouTube

百年大芸能祭 ソーラン節 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 死ぬふりだけでやめとけや 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 アカリトバリ 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 横Ching 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 白花びらのブルース 20230902 - YouTube

百年大芸能祭 No Human No Cry 20230902 - YouTube

 

中川五郎 百年を歌う

「1923年福田村の虐殺」

「真新しい名刺」

「トーキング烏山神社の椎ノ木ブルース」

 関東大震災朝鮮人差別三部作を続けて、一気に歌いきった!!!!

凄すぎる大先輩にリスペクト!!!!

そして、最後は、

百年大芸能祭 おしまいのウポポ (神返し)20230902 - YouTube

最後の最後が本当に凄いので、最後まで観てくださいね。

百年芸能祭の課題:2123年まで百年間続けること

はびこる百年芸能粘菌 in 高槻

東海道本線高槻の駅前に「南風楽天」というお店がある。演奏していると、電車が通っていくのが見える。ここで、百年芸能祭が行われた。呼びかけ人は、横ちんこと横江邦彦氏。以前、松田くばくさんとのコンビで、京都のパラダイスガレージで百年芸能祭を開いていただいた。今回は、仲間に入れていただき、三人でライブをすることになって、大変嬉しかった。それぞれの持ち味が、よく顕れて面白いライブだった。それに、伴戸千雅子さんの「まれびと」が加わり、さらに、予祝芸の辻野さんが駆り出されて、益々、粘菌的芸能祭に拍車がかかった。

 トップバッターは、松田くばく氏。可愛い歌が歌えてうらやましい。今回は、「こっぱみじんこ」を紹介いたします。

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二番手は八太夫。9月2日の生野パーク百年大芸能祭では、やらないので、ここで、関東大震災朝鮮人虐殺事件「十五円五十銭」を語ることにしました。

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大切りは、横江邦彦氏。重厚な「大虐殺のバラード」を熱唱。

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最後に、三人でセッションしましたが、特に気に入っているのは、「祈り(光と影)」という曲です。これは、生野パークでもやります。

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暑い、熱い、夏、2023年。もうすぐ、百回目の9月1日が来ます。

三味線のコード弾き練習

伊那谷の知り合いに田中宏氏がいる。詩を書いたり絵を描いたり多才である。SNSでたまたま、彼の詩を目にした。

 

この時代は、ひとつの"大多数"主義にむかって不確かな航海をしている。

ぼくらは、とっても気持ちの悪い「船酔い」をしているのに

それを感じないばかりか、むしろ愉しむ人々のなんて大多数なことだろう。

この目隠しされた船は、強大で大多数でBIGでMassで、

みんなが「いいね」するという、無窮の白い海へ舳先をむけてわたっている。

CGの巨大な客船のように、電飾は雲をも照らし大音量で、にぎやかに、明るい。

明るいが、ひとりひとりの影がかすかだ。ひとりひとりの孤高の影を描ききれていない。

群れなす無影灯が、ひとりひとりの小さく尊くいとおしい陰影を焦がしていった。

手術台に置かれているのは、きざまれた影。それは、わたしの影でありあなたの影でもある。

こんなに星は明るいのに、こんなにも人は暗い。

船底では氷の塊が、象の足音をたてているのに、人々の耳は、化石の夢を聞ききつつ眠る。

人頭税マスゲームのコマのようにあつかわれて、そこに影も光もない。

きれいなお面を買うために、人は人を棄てる。うつくしいたべものは、人をたべものにする。

ゆたかな家は、家人を喰らう。

花瓶の濁った水は未来の涙なのかもしれない。

ふちの割れたガラスコップを洗うたびに、どうしようもない運というものを夜に想う。

田中宏(2023/08/18 02:07a.m.)

clipchamp.com

最近、故国本武春さんのビデオを見直して、三味線でのコード演奏を工夫している。内容的にも共感できるので、この詩を単純なコードで歌ってみることにした。雰囲気的にはAmバッキングのつもりでやってみたが・・・・ちょっとこれじゃ、中学生っぽいかな。

関東大震災朝鮮人虐殺事件百年忌

山伏をやっている理由の一番目は、弔ってもらえなかった魂を弔う仕事をしようということだ。例えば、日々参る山でも、弔うのは無縁の寄せ墓である。今、お盆のまっただ中で、その山も大変な賑わいなので、私の山行きはお盆休みにする。

 そうした弔いの対象は、枚挙に暇が無い。すべて近代国家と資本主義の犠牲者である。特に、関東大震災での虐殺事件では、正確な人数も名前も分からない。日々の弔い行と共に、こうした人々の存在を説経祭文として語ることが、私の仕事である。

 

語り物の進化形 祭文ブルース 

 真夏は、三味線の管理に非常に気を使う、今年も猛暑の為、中子(なかご)の膠がとけて、外れてしまうアクシデントに石垣島で見舞われた。勿論、車に放置するは論外。なるべく涼しいところを選んでも、である。

 そこで、おくるみを、アルミ断熱シートで自作したり、ケース(ソフト)自体にも断熱シートを貼り付けてみたりした。その甲斐あってか、今のところは無事である。

 そんな中、大阪聖和教会で行われた「いくの生活ともの会」のコンサート「LOVE & PEACE」にピヨピヨ団として参加した。台風6号と台風7号の狭間の猛暑の中、ピヨピヨ団は老骨に鞭をうつのであった。

 さて、谺雄二作詞の「死ぬふりだけでやめとけや」は、深田純子作曲のブルースと、渡部八太夫の祭文を合体させたものだが、最近、三味線と洋楽器との合わせ方をいろいろ研究した結果、単なる合体でなく、融合に近いものになってきた感じがするようになってきた。語り物の進化形、祭文ブルース。まだまだこれからだ。

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百年芸能祭 in 高槻 南風楽天

9月2日の「百年 大 芸能祭」の前に、高槻で、百年芸能祭 やるで。

8月19日 南風楽天 にて、八太夫は「十五円五十銭」など

今度は、横ちんと、くばくさんと、伴戸さんと、四つ巴(?)で、やります。