ソルムンデハルマンという他国の神話に出合ってから、たった一年やそこいらで、その国の土を踏んで、その土地を生み出した母なる神の物語をかたることになるとは思ってもみなかった。噛み合うべき歯車が、ガッチャンコとシフトして、違う組み合わせが回転している。そんなチェジュの四日間だった。ところが、そうなったのは、自然の成り行きでも、神のご加護でもなかった。そもそも、ソルムンデハルマン祝祭に参加するはずもない日本人がこの祭りに参加できたのは、ソウル在住の詩人のクォン・デウン氏や特に現地の詩人ホ・ヨンソン氏などが、「済州 石の文化公園」のペク・ウンチョル園長に強力に推薦してくれたからだと後から聞いた。実に有り難い話なのである。
石の文化公園園長のペク・ウンチョル氏と(左から二人目)
済州島の母、ソルムンデハルマンの像(石の文化公園)
ソルムンデハルマンの子供、五百将軍達(石の文化公園)
この巨石を島中から、自力で集めてきた人が、園長のペク・ウンチョル氏であるので、園長は五百一人目の息子。その園長が、「ソルムンデハルマンが呼んだ一人目の日本人だ。」と仰ってくれたので、私は自称「五百二人目」の息子と思う事にした。これからは、ソルムンデハルマンの五百二人目の息子として語ることにしよう。
字幕は新潟大学の藤石先生にお世話になりました。ありがとうございました。
韓国自体、初めてでした。済州島ということもあり、反日的なことも覚悟はしていましたが、みなさんいい人ばかりでした。ハルラ山をガイドしていただいたペンションオーナーの呉(オ)さんにも大変お世話になりました。わくわくと楽しい四日間でした。そしてまた、何か、違う歯車がゴロゴロと動き出しそうな予感が・・・