今年最後の説経祭文三庄太夫の夜。第六話。「伊勢の小萩」の登場で、安寿・厨子王姉弟の命が救われます。そして、今回の話題の中心はもっぱら、その「伊勢」でした。古いささら説経のルーツは、どうやら「伊勢乞食」にあるらしく、伊勢参りの人々の賽銭で、様々な芸能が育ったわけでしょう。三庄太夫の版本だけが大変多く残されているのも、この辺りの消息が関係しているようです。
この「伊勢の小萩」は、実在する「秋山氏」の出身ですが、この公演では、なんと、「横山」と言い間違えました。(自分ではまったく気づかず)この「横山」は、小栗判官に出てくる「照手姫」の実在する実家ですが、猿八座では、目下「をぐり」をやっているので、混同したようです、相済みません。
今回も皆様のご協力で、楽しい公演になりました。実演は以下で御覧下さい。
次回は新年の1月10日(月)なんと成人の日です。第七段目は、偶然にも正月の場面です。